2016年
1月 22日

塵肺症とは?

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こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ

 

「塵肺症」という言葉を耳にしたことはありますか?

あまり聞き慣れない言葉ですが、実はとても恐い「肺の病気」のことなのです。

「塵肺症」とは職業上の理由などから長期間にわたって「粉塵」や「微粒子」を吸引したことが原因で、肺の細胞にそれらが蓄積した結果発症してしまう「肺疾患」のことを言います。

鉱山や炭鉱労働、石切や石材加工業、トンネル工事や建物解体業などの「粉塵」の多い環境で働く人に見られる特有の疾患のため、「職業性肺疾患」とも呼ばれ、職業柄から男性の発症者が多いのも特徴です。

さらにこの「職業性肺疾患」は「労働災害補償」の対象にもなっている病気なのです。

 

○ 塵肺症の症状

「塵肺症」は初期の段階ではほとんど「自覚症状がない」ため、知らず知らずのうちに進行してしまいます。風邪をひきやすくなり、しかも治りが遅いことがよくあります。

「塵肺症」が進んでくると「咳」や「痰」「息切れ」の症状が出るようになります。さらに進行すると「呼吸困難」や「動悸」を引き起こすこともあります。

また「塵肺症」は「合併症」として「肺結核」や「肺がん」などを引き起こしやすくなるという特徴もあるのです。

 

○ 塵肺症の種類

 

もともと「鉱山」や「炭鉱」が発症の根源であったため、「鉱物」や「金属」などの「無機粉塵」が原因の「塵肺症」がこれまでは重視されておりました。ところが、最近では「綿ぼこリ」や「コルク」「木の皮や葉」などの「有期粉塵」による「塵肺症」も注目されるようになってきました。その他に「特定粉塵」として「石綿(アスベスト)」などが知られております。

 

○ 塵肺症の原因

冒頭にもお話した通り、空気中にある様々な「粉塵」を長期間吸引してしまい、それらが肺に蓄積することにより、肺が炎症を起こすことが原因です。

そもそも人体の構造として「呼吸器」には、ある程度の大きさの「粉塵」なら体外へ排除できる「防衛機能」が備わっております。ところが、空気が汚染された特有の環境の下で「粉塵」がより小さくなり、さらに量が多くなってくると「防衛機能」が追いつかなくなり、「粉塵」が肺の奥へ奥へと入り込んでしまうのです。

これを長期間繰り返し、どんどん蓄積されてしまうと「塵肺症」になってしまうというわけです。

 

○ 塵肺症の治療法

 

「塵肺症」になり重症化してしまった「肺」を元の状態に戻すことは、現代の医療では不可能とされております。

したがって、治療に関しては「対症療法」に限られます。「気管支拡張剤」「咳止め」「去痰剤」「ステロイド剤」などを使った治療となります。ただし、「合併症」に関しては充分に「予防や対策」を施すことは可能で、「ワクチンの接種」や「抗生剤の投与」も必要に応じて行われます。「肺」の「移植手術」をすることも有効とされています。

 

○ 塵肺症の予防策

根治できない「塵肺症」に対しては、まず何によりも「塵肺症」にならないように「予防策」を取ることが最も重要だとされています。

「散水」をして粉塵の発生を抑えたり、「フィルター」や「換気装置」を設置して粉塵を除去したり、「防塵マスク」の着用を徹底させたりなど、仕事場においても徹底的な対策が必要なのです。

そして万一「塵肺症」になってしまったとしても「早期発見」「早期治療」「早期対策」することにより、それ以上の進行を抑えられることも忘れてはいけません。

 

余談ですが、「塵肺症」を英語で「Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」と書き「ニューモノウルトラマイクロスコーピックシリコヴォルケーノコニオシス」と読みます。世界一長い英単語で、違った意味で外国では最も恐ろしい病気として有名なのだそうです。

 

 


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