拡張型心筋症
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
拡張型心筋症とは、進行性に心筋収縮能が低下し、左心室の拡大を起こして、心不全症状をきたす心筋疾患のひとつとなります。
特定心筋症(虚血性、弁膜症性、高血圧性、サルコイドーシスなど全身性疾患に伴うものなど)を除外することによって拡張型心筋症という判断がされるでしょう。
拡張型心筋症の原因は、家族性(遺伝の影響による)、心筋炎、自己免疫などが挙げられていますが、これは最近になった判明されたことなので、それまで「原因がわからない病気」だったんですよ。
家族性は、心筋細胞を構成する蛋白質の遺伝子変異により発病し、全体の約2割程度を占めるとされています。
拡張型心筋症は、急性心筋炎が治る過程で異常が起こるタイプ、自覚症状のない間に慢性的に心筋炎を起こす慢性心筋炎のタイプがあります。
拡張型心筋症の症状としては、慢性的な心筋障害(収縮能の低下)により、息切れや呼吸困難、全身の血液が停滞して両下肢や顔面の浮腫(むくみ)が出たり、むくみにより体重が増加したり、胃腸粘膜のむくみによる食欲低下などが出てくるでしょう。
さらに全身の倦怠感、手足の冷え、おしっこの回数が少ないなどもありますが、これは全身への血液供給の低下によって起こる症状だということを覚えておきましょう。
手足の冷えが治らないのは、心臓が悪くなると出てくる症状として有名ですよね。
拡張型心筋症の治療は、主にうっ血性心不全や不整脈の治療が中心に行われます。
うっ血性心不全には、ベータ遮断薬、利尿薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、ジゴキシンなどが使用されます。不整脈には、抗不整脈薬が投与されます。
内科的治療で改善が見られない場合は、外科的治療を行う必要が出てくるでしょう。
外科的治療には、拡張した心臓の一部を心室を縮小させて心機能を改善させる左室部分切徐術がありますが、特に有効な手術としては心臓移植があります。
拡張型心筋症は、ゆっくりと進行していき悪化していくことが多い病気ですので、正直、予後もあまりよくありません。
しかし、医療が進歩していますので生存率は高くなっています。
とはいっても、やっぱり心臓の病気です。
怖いですよね・・・。
ちなみに、予後はあまり思わしくない病気だと言いましたが、発症して余命1年だと判断された方でも、現在でも存命であり仕事も普通にしている人もいますので、発症してもそこまで落胆する必要がないかもしれません。
医師の指示に従って、できるだけ体に負担をかけないように生活を送っていくようにしましょう。