2026年
2月 3日

「牡蠣」薬剤師:白井文隆コラム⑬

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明日2月4日は『立春』 春とは名ばかりの厳しい寒さが続きます。

冷えや乾燥で体調を崩しやすく、なんとなく疲れが抜けにくいと感じる方も多い時期です。こんな季節こそ、体を内側から整えるために、栄養のある旬の食材を取り入れたいですね。

そんな時期に旬を迎える食材が「牡蠣」です。

牡蠣は「海のミルク」とも呼ばれ、濃厚な旨みだけでなく、ミネラルやビタミンなどの栄養素が豊富なことでも知られています。

牡蠣に含まれる成分の中には、体の代謝やコンディション維持に深く関わるものが多く、寒い時期の食事に取り入れやすい食材のひとつです。

今回は、牡蠣に含まれる代表的な成分である「亜鉛」「鉄分」「ビタミンB12」「タウリン」を、できるだけ分かりやすく紹介していきます。

 

【亜鉛】
亜鉛は、体にとって欠かせない必須ミネラルのひとつです。

亜鉛は体内で、さまざまな代謝酵素の働きを助けたり、細胞が生まれ変わる仕組みを支えたりしています。

たとえば、皮膚や口の中、胃腸などの粘膜は、外からの刺激を受けやすい場所ですが、これらは日々新しい細胞に入れ替わりながら状態を保っています。亜鉛はこうした細胞の修復や再生に関わるため、肌や粘膜のコンディションを保つ上でも大切な栄養素です。

また、亜鉛といえば「味覚」との関係も有名です。舌の表面にある味を感じる味蕾はターンオーバーが早いと言われており、亜鉛が不足すると味を感じにくくなるケースがあります。
亜鉛は、日々の中で「肌や粘膜」「代謝」「免疫」「味覚」といった、体の土台を支えてくれる栄養素となります。

 

【鉄分】
鉄分は、体の中で酸素を運ぶために欠かせないミネラルです。

血液中のヘモグロビンの材料となり、肺から取り込んだ酸素を全身へ届ける役割を担っています。

鉄が不足しがちになると、酸素を運ぶ力が弱まり、疲れやすさやだるさなど、日々のコンディションの低下につながることがあります。

さらに鉄は、酸素を運ぶだけでなく、体内でエネルギー産生と代謝にも関わっています。

また、体を酸化ストレスから守る酵素の働きにも関係するため、鉄は巡りと代謝を支える重要なミネラルとなります。

 

 

【ビタミンB12】
ビタミンB12は、血液と神経に関わる重要なビタミンです。

代表的な働きとして挙げられるのが赤血球産生のサポートです。

赤血球は骨髄で作られます。ビタミンB12は、この赤血球が作られる過程で必要な栄養素です。そのためB12が不足すると、体が酸素を運ぶ力が弱まり、疲れやすさや息切れのような症状につながることがあります。

もうひとつ重要なのが神経の働きを保つことです。

神経は脳や脊髄から全身への情報伝達を介在する存在ですが、ビタミンB12は神経のコンディション維持にも関わるため、不足が続くとしびれなどの違和感につながるケースもあります。
ビタミンB12は、巡りと伝達を支えるのに重要なビタミンとなります。

 

【タウリン】
タウリンは、牡蠣の成分としてよく知られる代表格です。

タウリンは体内にそのままの形で存在し、さまざまな場面でサポート役として働く成分です。

代表的な働きとして、脂の消化を助ける作用があります。

肝臓で作られる胆汁酸は、食事の脂を細かく分散させて消化・吸収をしやすくする役割があります。タウリンは胆汁酸と結びつくことで胆汁酸が働きやすい形になり、脂っこい食事をとったときに体がスムーズに処理できるようサポートします。

また、タウリンは細胞の浸透圧を整える働きにも関わるとされています。

私たちの体は塩分や水分の出入りで細胞がストレスを受けやすい場面がありますが、タウリンは細胞内でその環境変化を調整し、細胞が受ける負担を和らげる方向に働くと考えられています。

さらに、心臓や筋肉など、体を動かす仕組みに関わっていると言われており、タウリンは体の機能を底から支える成分として重要です。

 

いかがでしたでしょうか。
牡蠣は、亜鉛・鉄・ビタミンB12・タウリンといった体の土台を支える栄養素をたくさん含んでいて、冬にうれしい食材です。

暦の上では春でも、余寒はまだまだ続きます。旬の牡蠣をおいしく楽しみながら、寒い季節の体づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。


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