ミトコンドリア脳筋症とは?
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
脳の病気で「ミトコンドリア脳筋症」というものがあります。
ミトコンドリア脳筋症とは一体なんでしょうか?
ミトコンドリアはエネルギーを産生する細胞内小器官です。
ミトコンドリアはよく車のエンジンに例えられるのですが、万一、ミトコンドリアに異常をきたした場合、大量のエネルギーを必要とする骨格筋、中枢神経系にまず異常をきたしはじめます。
人によって症状は様々ですが、いくつかの型に分類されます。
メラス(MERAS)・・・子どもの頃に発症するのが特徴で痙攣や嘔吐、脳卒中に似た症状(半身麻痺など)を繰り返します。
福原病(MERRF)・・・難聴、筋肉の萎縮、知能低下の他、ミオクローヌス症状(不随意運動の一種)や痙攣などが起こります。遺伝性のある病気です。
進行性外眼筋麻痺(KSS)・・・ 眼が下がる(眼瞼下垂)、外眼筋が侵されるため眼の運動障害などが起こります。
ミトコンドリア脳筋症は、主に子供のがかかりやすいと言われている病気です。
治療としては、ミトコンドリアの機能を改善する有効な治療法がないのが実情です。
主にミトコンドリアの機能低下が原因で起こる症状(てんかんや糖尿病など)に対する治療(対症療法)が行われます。
この病気は、イギリスやフィンランドの統計では、10万人に9~16人という報告が上がっています。
しかしミトコンドリア病は症状がさまざまありますので、軽い症状の方もたくさんいると予想される分、すべての患者さんがきちんと診断されているわけでもないのです。
そのため、これらの数字よりもっと多い可能性があると考えられるのではないでしょうか。
この病気は子供がかかりやすいと言いましたが、もちろんあらゆる年齢の人にみられますし、男女の差もありません。
ですから、「特定の条件を持った方に現れやすい」ということはありません。
血液のように古い細胞はどんどん消滅して新しい細胞に置き換わるものもあれば、脳の神経細胞のように少しずつ消滅していっても新しいものに置き換わることがないものもあります。
この病気になった場合は、急性に現れる場合、ゆっくり症状が現れる場合、ゆっくり改善する場合、ほとんど変わらない場合など、あらゆる経過が起こります。
そのため、どのような経過を辿っていくのかという予想を立てることがとても難しい病気となるでしょう。
ミトコンドリア病は公費対象になっており、18歳未満の場合は小児慢性特定疾患治療研究事業、また成人であっても特定疾患治療研究事業の対象疾患になっていますので、発症した場合は、行政に治療費などの相談をするようにしてください。
脳の病気にはいろいろありますが、脳というのは生命をつかさどる重要な器官になります。
もし、少しでも違和感を覚えたら、どれだけ忙しくてもきちんと病院に行くようにしてくださいね。