薬剤性難聴とは
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
今日は耳の病気についてのお話です。
難聴になる病気の中で、「薬剤性難聴」というのがあります。
薬剤性難聴とは、病気に対して治療に用いた薬剤の副作用により発生した難聴のことです。
難聴を引き起こす薬剤は内耳毒性があるため、難聴以外の症状が出ることがあるため注意が必要となります。
薬剤性難聴になる原因としては、抗生剤(ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシンなど)、利尿薬(フロセミド)、抗がん薬(シスプラチン)などを使用して難聴が引き起こされたというのが考えられます。
これらの薬剤では、いずれも内耳の感覚細胞の障害が発生しますので注意しなければなりません。
なお、薬剤の種類により、主に 蝸牛かぎゅうに障害が起こるもの(ジヒドロストレプトマイシン、カナマイシン)、主に前庭半規管ぜんていはんきかんに障害が起こるもの(硫酸ストレプトマイシン)とに分けられるそうで、通常は両側の耳に同時に起こります。
薬剤性難聴になった場合、症状としては、蝸牛に障害が起これば、耳鳴り、難聴が発生します。
薬剤により生じる聴力の低下は高音域から始まり、会話音域、低音域へと広がっていきます。
まず耳鳴りを感じて、難聴が進んでいくという感じですね。
これがもっと進行すると、両耳とも聞こえなくなってしまいます。
前庭半規管に障害が起これば、めまい感、ふらつきが生じます。
また、吐き気、頭痛が現れることがあり、とくに、両側の前庭半規管が高度に損なわれた場合には、歩行時に景色がぶれるようになりますので、転倒などしやすくなるでしょう。
薬剤性難聴の検査と診断は、純音聴力検査、平衡機能検査により難聴の程度、平衡障害の程度を評価することになります。
内耳毒性のある薬剤を使う前に検査を行い、投与中も定期的に検査を繰り返し、副作用が出るのを早期に発見しなければなりません。
副作用が出た場合は、すぐに薬の服用を中止しなければなりません。
副作用が出て難聴が出たとして薬を中止したとしても、難聴が改善しない場合もありますし、悪化してしまう場合があります。
ですから、薬を飲み始めて、吐き気、めまい、耳鳴りなどが起きた場合は、すぐに医師に報告する必要があります。
薬の副作用は、本当にいろいろあって怖いものなんですよね。。。