「バレット食道とは?」
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
食道は、体表の皮膚と類似した扁平上皮(へんぺいじょうひ)という粘膜でおおわれています。
バレット食道とは、その扁平上皮の粘膜が、胃の粘膜に似た円柱上皮に置き換わった状態のことを言います。
バレット食道の原因は、逆流性食道炎(胃食道逆流症)が長期的に続くことに起因すると考えられています。
欧米では、食道がんの約半数はバレット食道から発生する腺がんであり、バレット食道は腺がんの発生母地(ぼち)として注目されているそうです。
日本では、食道がんの90%以上は扁平上皮から発生するがんなのですが、ライフスタイルの欧米化などにより将来的にバレット食道がんの増加が危惧されています。
本来の食道胃接合部(食道壁と胃壁の境界部)から食道側への円柱上皮のはい上がりが3cm未満(ショートバレット食道:SSBE)と3cm以上(ロングバレット食道:LSBE)とに大きく分けます。
欧米の報告ではLSBEが多くなっていますが、日本ではほとんどがSSBEで、LSBEまで進展する症例は少数です。
バレット食道の治療方法ですが、日本では、がん発生の頻度が少ないことから、無治療、あるいは酸分泌抑制薬の内服だけで経過をみることが多くなっています。
現在のところ、国内のバレット食道経過観察症例で、進行がんまで発展した症例は報告されていません。
しかし最近のSSBE症例では、専門医でもかなり慎重に細かく内視鏡観察を行っていかないと、ごく早期のがん症例を見落とすであろうと予測される病変が指摘できるようになりました。
一度バレット食道と診断された段階からの注意点として、なるべく同じ専門医に定期的(年1〜2回)に受診して内視鏡検査を受けることが大切です。