「嗄声(させい)とは?」
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
声は、肺から流れ出る「呼気(こき)」によって声帯が振動することで生じる複合音です。
よい声は、声帯が良好な状態にあって、かつ発声時の声門下よりの圧力・呼気の流量・声門抵抗が一定の状況にある時につくられます。
嗄声とはかすれ声のことです。
「かすれ声」は、音色に関する総合的な声の異常であり、声帯の振動が乱れた状態ともいえます。
実際に嗄声を来す疾患としては、声帯の器質的病変や運動麻痺が主体ですが、機能的な障害も考えられます。
音声障害の病態としては、音声の(1)高さ、(2)大きさ、(3)長さ、(4)音色の4つの要素での障害が考えられます。
したがって嗄声の評価は単一の方法では不十分であり、さまざまな尺度で評価する必要があるということですね。
声の聴覚的印象からその程度を評価する方法や、音声の最大持続時間の測定は、簡便にできます。
嗄声の治療方法ですが、以下のものがあります。
(1)保存的治療
薬物治療
嗄声の多くは、急性喉頭炎や慢性喉頭炎などが原因になります。
消炎薬や局所吸入治療(ネブライザー療法、吸入ステロイド薬)による消炎が主体になります。
浮腫が高度な場合には、ステロイド薬の全身投与が行われることもあります。
音声訓練
機能性発声障害などでは、音声訓練による発声法の指導で改善する場合もあります。
過緊張発声ではリラクゼーション法、声門閉鎖不全型の発声ではプッシング法などを用います。
声の衛生
声の安静、適切な発声方法、禁煙、生活習慣の改善などは、基本的な指導項目で、「声の衛生」と呼ばれます。
とくに声の酷使による音声障害に対しては、声の衛生を十分守ることが重要になります。
(2)外科的治療
手術方法としては、局所麻酔による内視鏡手術、全身麻酔による顕微鏡下喉頭直達鏡手術(喉頭微細手術)、外切開により喉頭の軟骨を操作する喉頭枠組み手術などが行われます。