「食道神経症とは?」
こんにちは。スタッフのまりもですヽ(´▽`*)ゝ
食道神経症とは常に食道の異和感、存在感あるいは胸痛などを訴え、何か食道に病気があるのではないかという不安を主な特徴とする心理状態をいいます。
現在では診断技術が普及しており、ほとんど使用されない名称となります。
不安をもつ食道由来の胸部異和感や胸痛を訴える症例の多くは、胃液が食道に逆流して起こる胃食道逆流症が原因です。
そのほかに食道運動機能異常、食道知覚過敏、精神疾患との関連がありますが、これらが単独で存在するよりも相互関係で成り立つことが多いようです。
診断のためには、まず心電図や心臓エコー検査を行って心臓疾患を否定します。
次に内視鏡検査で食道を調べます。
ここで胃食道逆流症による食道粘膜病変の存在が確認できます。
逆流性食道炎が確認されれば、そのまま治療に入ります。
必要となるすべての検査で異常が認められない場合、骨格筋由来の胸痛の検査に入ることもあります。
最近では心臓に異常を認めない、非心臓性胸痛(NCCP)という概念が普及しています。
特別に食道の知覚過敏を認める疾患は確かにありますが、現在のところ詳細は不明です。
NCCPの約半数は胃食道逆流症によるものと考えられています。
したがって、最も専門的な治療経験が要求される食道神経症を、いたずらに精神的なもの、気のせいと自己判断することは禁物です。
順序を追った検査体制で診断を進めていくことが大切になるでしょう。
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