旬の野菜が身体にいい理由
旬の野菜が身体にいい、その理由は、
「最も栄養価が高まる時期に収穫するから」です。
旬とは、野菜にとって「最も生育条件が揃った環境で育てられ、
最も美味しいと感じる時期」。
そんな旬の時期に収穫した野菜は、味もとても濃く、整っていて、
栄養素も最も高い状況にあるといえます。
例えば、冬に旬を迎える「ほうれん草」は
冬の寒い環境下の中で、ゆっくりと太陽の光を浴びて光合成を行い
収穫の時期までにじっくりと良質な栄養素を蓄えています。
逆に夏場では太陽がギラギラと照り付け、人間と同じように
水分を欲し、水分を多く含む野菜へとなってしまう為
栄養素も水分で薄まってしまい、旬の時期の栄養価と比較すると
2倍~それ以上変わってくると言われています。
「ほうれん草」に限らず、他の野菜でも季節外れの時期に
収穫すると栄養価に差がでると言われています。
旬の野菜は季節外れの野菜に比べて、同じ量を食べたとしても
栄養価が倍もしくはそれ以上あります。
そうするとこの時期を外してはもったいないですよね。
野菜の栄養は人間の健康を維持する上で非常に大切であるにも関わらず
推奨量としては1日350gと言われていますが
ほとんどの人が不足しがちな傾向にあります。
調理の仕方次第で摂取量を変わってくるので
煮たり焼いたりして加熱し、量を減らして食べやすくすることで
沢山摂取することができるので
上手く調理方法を見つけ摂取していただきたいです。
お肉や魚に比べるととても安価で沢山の量を摂ることができるので
身体にも経済的にもよい食材と言えます。
旬の野菜は、身体が欲する食材
今はビニールハウス栽培で一年中野菜が出回っていますが
やはりそれぞれに適した時期というものはあります。
季節野菜の良さとしては、一年通して時期の野菜は味も整っており
栄養価も高く、安価でお財布にも身体にも優しいところが魅力です。
旬は、私たちの身体に必要な物を季節ごとに与えてくれます。
例えば春野菜にあげられる「ふきのとう」や「ウド」
苦味があって繊維が多いですが、
春にとても美味しいと感じます。
これらの栄養分は、冬の間ゆっくりと過ごした胃腸の
働きを優しく目覚めさせてくれる役割があります。
また、暑い夏には、涼しくてあっさりとした野菜や
酸味のある果物が旬を迎えます。
これらの野菜や果物には暑い夏を乗り切るために、
身体を冷やしたり、食欲を増進したりする効果があります
また、これから寒くなる秋から冬にかけては
身体を温めてくれる根菜類があげられます。
このように旬の食材はその時期に身体が欲する食材なのです
だからこそ、身体の全身から美味しいと感じるのです。
また、季節にあった旬の野菜は虫食いや病気にも強い為
農薬の使用量も少なくて済むそうです。
野菜は身体によく・美味しいだけではありません。
「旬を食べることは四季を楽しむこと」にもなります。
四季のある気候だからこそ感じることのできる喜びでもあります。
この機会に野菜について見直していただき
食卓を変えていってもらえれば幸いです。
文:栄養管理士/野菜ソムリエ 葛原美帆