10月の健康情報コラム :慢性的な睡眠不足はキケン!短い睡眠時間で元気になるコツとは?


ロングスリーパーVSショートスリーパー

「毎日忙しくて、睡眠時間がなかなか取れない」と、“慢性的な睡眠不足”に悩んでいる人が増えています。

10時間くらい眠らないと十分なパフォーマンスが発揮できない「ロングスリーパー」にとって、睡眠不足は本当につらいことです。しかし世の中には、4時間睡眠でも元気いっぱいという「ショートスリーパー」がいます。

歴史的な偉人にも2通りのタイプが存在していて、ナポレオンやエジソンはショートスリーパー、アインシュタインはロングスリーパーらしいことが、周囲の人々の証言から推察されています。睡眠時間が短くても最高のパフォーマンスを発揮できるとは、ロングスリーパーから見れば本当に羨ましい話ですね。

ここでは、慢性的な睡眠不足による健康リスクと、短い睡眠時間でも元気になれるコツを紹介します。

 

 

世界トップクラスの睡眠不足の国・日本

世界で最も短いといわれる日本人の睡眠時間。特に女性は、仕事だけでなく家事や子育ての役割も大きいため男性よりも睡眠時間が短くなりがち。世界の睡眠時間より、1時間半ほど短いと報告されています。

厚生労働白書(平成26年版)で世界の1日の睡眠時間を見てみると、日本が男性472分・女性453分なのに対し、フランスは男性518分・女性504分、イギリスは男性505分・女性491分、フィンランドは男性502分・女性492分、ほかにもハンガリー、ベルギー、スウェーデンなども日本より圧倒的に睡眠時間が長く、そして男性の方が女性より睡眠時間が長い国が多くなっています。日本が抱える少子化問題にも影響しているのかもしれません。

 

慢性的な睡眠不足が及ぼす健康リスクとは?

1週間ほど睡眠不足が続くと、その後で3日間にわたり十分な睡眠をとっても、パフォーマンスが回復しないという調査結果もあります。寝だめは役に立たないということですね。寝だめをすると、逆にその後で睡眠のサイクルに影響が出て、睡眠障害に繋がるリスクが高くなるともいわれています。

また慢性的な睡眠不足は、パフォーマンスの低下だけでなく、記憶力や精神機能の低下にもつながります。自律神経の機能にも大きな影響を及ぼすため、慢性的な睡眠不足のために食欲が異常に増進され、生活習慣病の危険性が高まります。寝ていない人は寝ている人よりも糖尿病のリスクが1.5~2倍になるという報告もあるほどです。

 

ショートスリーパーでも元気になるコツ

「そうはいっても睡眠時間が取れない!」という人のために、短い睡眠でも元気なショートスリーパーになるコツを紹介します。

1. 毎日、同じ時間に起き、朝の光を浴びる。
2. 昼食後、10~20分くらい昼寝。ただし、20分以上は寝ないこと。
3. 5分でも空き時間があれば、うたた寝する。ただし20分以内。
4. 1日30分は光を浴びて運動する。

体内時計を整えるために「光を浴びること」と「短い昼寝」、この2つが重要ポイントです。体調が整ってスムーズに入眠できるようになると、短い睡眠でも元気になれる身体がつくられていきます。

とはいえ、効果には個人差がありますので、体調に不安を感じた時は無理をしないで、しっかりと休むようにしましょう。

文:ナチュラル・ハーモニー とり